農薬について知ろう

バナナの病気と農薬の関係(ブラックシガトカ病)

バナナの病気と農薬の関係(ブラックシガトカ病)

『ブラックシガトガ病』

フィジーのシガトカ谷で、1963年に確認され、東南アジア、南太平洋に広がった世界的に深刻な病気です。
バナナの葉が黒く変色するため、光合成を阻害し、収穫量が半減しする病気です。

 
葉が黒くなり、ボロボロになってしまっています。          ブラックシガトカ病にかかったバナナ。葉が黄変、
                                               黒化し、一部は根元から折れてしまっています。

ブラックシガトカ病にかかると・・・
収穫量が半減
・農薬使用
  →年間に25〜40回
・農薬にかかるコスト
  バナナの最終価格の1520
・殺菌剤への耐性菌が増加
    さらなる殺菌剤の使用が必要に
・農薬の集中使用で
  その分解物で高濃度に汚染
マンセブの集中使用でその分解物エチレンチオウレアにプランテーション内の水が汚染されていた
エチレンチオウレアアメリカ科学アカデミーで発がん性の恐れ

バナナのブラックシガトカ病に対する耐性についての論文より
メキシコでは、ブラックシガト病が、1980年代に確認され、15年で急速に全土に広がった。この病気により収穫量は50〜100%減少する。バナナ畑では合成殺菌剤を使う。2010年ではメキシコ国内のバナナ農家は殺菌剤に5500万ドル(日本円で55億円)使った。

 
農薬を多量に使う防除法
1年間に殺菌剤(マンゼブ)を35回
その内14〜20回を他の農薬に切り換える場合もある。
 
中間型防除法
マンゼブ、クロロタロニルを15回

農薬を使わないバナナ園と多量に農薬を使うバナナ園からブラックシガトカ病原菌を収集
 
農薬に対する耐性を調べた。
半数致死濃度という値を使い、値が半減するのに使用した農薬の濃度を調べた。
 
結果
多量に農薬を使うバナナ園では、マンセブでは2倍、農薬によっては濃度を10倍以上にしないといけないものもあった。これは農薬に対して耐性がついていると言える。
マンセブ アメリカ環境保護庁(EPA)
発がん性の恐れ

弊社で販売しているオーガニックバナナに使っているのは
Timorex Gold(天然植物性殺菌剤)
ブラックシガトカ病にも高い効果があり、EUでも認可

今、安売りで売られているバナナは、5100円前後でしょうか?
この安いバナナを作るためには、多くの農薬を必要としています。
農薬を使用しても、農薬に対して菌に耐性がついてしまい、さらなる農薬の使用、違う農薬の使用・・そしてまた耐性菌がでて…といたちごっこが続きます。使用している農薬の中にはマンセブなど発がん性の恐れのあるものもあるのです。
安く買えることは、消費者にとってとてもありがたいことです。
でも、その裏には、多量の農薬使用という問題があることを知ってもらえたらなと思います。(岩田)


 

みかんとメチダチオン(農薬)の危険な関係

みかんメチダチオン(農薬)の危険な関係

メチダチオンは、みかんによく使われる農薬です
実は、メチダチオンは、劇薬扱いの農薬。
EUでも、アメリカでも登録廃止
発がん性の恐れもあり、健康被害が出た場合に影響が大きい
でも、日本ではメチダチオンが使用可能

メチダチオン
メチダチオンは、カミキリ虫対策に使われる農薬。カミキリムシが木に入ると、木は枯れてしまうため、
メチダチオンを使用しているのです。

みかんの木が枯れてしまったら、また実を収穫するまでに、10年以上費やさなくてはならないのです。
だから、みかん農家さんは、農薬を使うのですね。


メチダチオンって、どんな問題点があるの?
メチダチオンは発がん性の恐れがあります。また、メチダチオンだけではありません。
メチダチオンが変化してできるメチダチオンオクソンメチダチオンより毒性が高い可能性あるのです!
アメリカの調査では、
アーモンドへの残留
メチダチオン 1800ppb(1.8ppm)
メチダチオンオクソン 1800ppb(1.8ppm)
という結果も出ています!


実際に、どれくらい検出されているの?
東京都で、どれくらい果実にメチダチオンが残っているか、検査したら・・・
 
 
検体 検出  残留値  許容量
 清美  1  1  0.18ppm  5ppm
 ハッサク  1  1  0.75ppm
 デコポン  2  1  0.24ppm
 レモン  1  1  0.43ppm
                      平成24年東京都の残留農薬検査より
この他に不検出のかんきつ類として、安政柑、カラマンダリン、みかん(3サンプル)がありますが、メチダチオンが44%のかんきつ類にメチダチオンが残っているという結果に!

もし、このハッサクを食べたとしたら?
ハッサク1個 300g 残留値0.75ppm食べられる部分195g体重 50kgが分の1(66g)食べたら?
                               ↓

1日の摂取許容量を超える!
(生きている間、毎日摂取し続けても、健康に影響が出ないと考えられる一日あたりの量)

かんきつ類に農薬がこんなに残留している・・・その現状にびっくりです。毎日これだけ食べることはないのかもしれませんが、正直気になります。
私はこの原稿を作るまで、メチダチオンについては名前ぐらいしか知りませんでした。
消費者である私たちは、知らない情報がたくさんあります。また、インターネットで便利になり、しっかりとした根拠のわからない情報もたくさん出回っています。
自分で知ろうと思い調べてみなければわからない、調べてもわかりづらい情報がたくさんあります。そういった情報をもっとわかりやすくみなさんにお伝えしていけたらなと思います。
(岩田)


2015/1/21
誤りが有りましたので、2点訂正いたしました。
1. メチダチオンに発がん性がある為に、EUやアメリカで登録廃止になっているかのような表現が有りましたが、登録廃止の理由ではありません。しかし、メチダチオンには、動物実験で発がん性が見られる事は確かですので、表現を訂正させていただきました。
2. 
不検出の安政柑、カラマンダリン、みかん(3サンプル)を計算に入れず、8割のかんきつ類に残留しているような記述をいたしましたが、データを再確認したところ、9サンプル中4サンプルからの検出でした。
(外山)

みかんとメチダチオン(農薬)の危険な関係 その2

みかんメチダチオン(農薬)の危険な関係 その2
前回までのポイント 
    みかんに使われている「メチダチオン」は、EUアメリカでは使用禁止。 → 日本では使用可能
  
かんきつ類から「メチダチオン」が検出されている。

みかんには皮があるから、皮をむけば大丈夫?
熊本県で「メチダチオンが果皮には残留しているものの、果肉からは検出されていない」                   という研究がありました。

気になったので、実際にどうなのか調べてみました。
ヨーロッパ食品安全庁の文献よりEFSA journal 20120;8(6);1639
WHO/FAOの調査(1993)で、果肉中のメチダチオン量
    0.02ppm以下〜0.33ppm
◇みかん全体よりも果肉の方が濃度が低くなった。
 イギリスの調査

ジュースとマーマレードにすることで、どれくらい農薬が減少するか?
    →メチダチオンは皮を含む最終製品にまで残った。
              ↓

なるほど、皮があるほうが、メチダチオンが濃いようです。


しかし、気になることも…
メチダチオンは、6月、7月に2回散布されることが多い。
  →半年以上も経ってから、数多く検出されるのはどうして?
かんきつの木に、どういう分布をしているの?
分解産物である「メチダチオンオクソン」の毒性は?

アーモンド
(アメリカ環境保護庁調査)では・・・
メチダチオン                                      1.8ppm残留
メチダチオンオクソン                   0.17ppm残留
という結果もあります。

メチダチオンよりも危険かもしれない、メチダチオンオクソンについては、熊本県の研究では触れられていません。
メチダチオンオクソンは、メチダチオンよりも危険な可能性があるのに?


「大丈夫である」ことを前提として考えるか、「危険かもしれない」という前提で考えるかで見方は違ってくるのかな?と、思いました。 
「皮をむいたらメチダチオンが減ります」これを聞いたら、
「ああ、じゃあ、皮をむけば大丈夫!」と短絡的に思ってしまいます。
 でも、
「メチダチオンが変化した物質が、メチダチオンよりも危険な可能性がある」
 というのを知っていたら、「皮をむいたからって大丈夫なの?」と、疑問に思うはずです。
 そういった見落としがちな情報は、他にもたくさんあると思います。私自身も知らない事だらけです。
 でも、「怖がる」前に、まず「知る」ことから、はじめてみませんか?
(岩田)


 

イチゴによく残る農薬「プロシミドン」:EUは危険性を重視して使用禁止。日本では・・・

イチゴに残る農薬はどうなのか?

■イチゴには皮がなく、表面はデコボコしています。このことから農薬が多く残っているのではないか。
そこで、実際にどれくらいの農薬が残っているか、実験が行われました。(1993年徳島県)
プロシミドンをそれぞれ3日間おきで3回、7日おきで3回散布した後の残留量のグラフです。1993年の時点では、残留許容値は3ppm。これをクリアしているのは、散布間隔7日で3回の14日経過後だけ
↓だから
適正使用基準では散布間隔について特別な規制はないが、プロシミドンでは最高使用回数の3回まで繰り返し散布する場合,少なくとも散布間隔を14日は開けることが必要と考えられる。


じゃあ、プロシミドンの残留許容値はどうなったのか。
日本では、1993年時点で3ppm、現在は10ppm
EUでは使用が禁止され、0.01ppm。EUは日本の1000分の1

※プロシミドンの毒性とは。
イチゴ、野菜などでよく残留が検出されるプロシミドン(殺菌剤)は、ホルモン作用をもっており、環境ホルモン物質に特有な毒性を持っています。

1kgの実験動物に対し、12.5mgのプロシミドンの投与により
≧衞臉器間距離減少  尿道下裂  精巣の萎縮  つ篶雲坐
1kgの実験動物に対し、2.5mのプロシミドンの投与により
〜偉腺の重さの減少  ∪坐磴僚鼎気料加などの影響がみられる。


実際、一般のイチゴを食べるとどれくらい農薬を摂取していることになるの?
東京都の残留農薬検査でイチゴから検出されたプロシミドン0.19ppmについて考えてみましょう。
イチゴ1パックが約300g。(ヘタは軽いのでここでは無視して計算していきます。)
6歳の子が、半パック食べたとしたら?(こどもはイチゴ大好きですね)
150gのイチゴに残っているプロシミドンは0.19ppm=0.19mg/kgプロシミドンは、0.19(mg/kg)×0.15(kg)=0.0285mg
6歳児だと、体重は20kgぐらいですから、0.0285mg÷20kg=0.001425mg/kg体重/日
これはだいたいEUの摂取許容量(ADI)の半分です。日本のADIだと、たったの0.04倍です。イチゴ好きな子なら、1パック全部食べてしまうこともありますよね。すると、EUのADIを超えてしまいます
小さな子がたくさん食べたら?イチゴ狩りに行ったら?EUでは影響を重く見ていますが、日本は非常に軽く見ていると思います。
参考文献
井内晃・谷 博(1993):施設イチゴにおける数種農薬の残留性.徳島農試研報,(29):37〜44
ヨーロッパ食品安全庁(FESA) プロシミドンの毒性


2015/1/22追記
上記の文章内に、ADIが記載されていませんが、日本の食品安全委員会が設定したADIは、0.035 mg/kg体重/日、EUは0.0028 mg/kg体重/日です。日本では、健康に影響のある濃度を10倍以上高く見ています。
また、イチゴ狩りに行ったら?と言うのは、特別な状況なので、ADIと比較するものでは有りませんが、EUのARfD(短時間に食べても問題が無いと考えられる量)である0.012 mg/kg体重 と比較しても、0.19ppmのプロシミドンが残留しているイチゴを150g食べると10%になります。
また、この記事を書いた段階では把握していませんでしたが、大阪府の検査で、0.87ppm(2008年)、0.69ppm(2012年)残留しているケースがあります。また、徳島県立農業試験場の残留試験では、3日おきに3回散布した1日後には、実際に7.5ppmの残留がある事や、間隔を14日に空けても3ppm程度残留している事を考えると、大阪府の検査で見つかったものより、更に高濃度に残留しているものも流通していると思います。1ppmのイチゴなら240g、3ppmのイチゴなら80g、10ppmのイチゴなら24gで、EUのARfDに達します。繰り返しになりますが、ARfDは短時間に食べた場合の許容量です。これでも、安心して食べられますか?
(外山)


キーワード:スプラサイド、EFSA、殺菌剤、内分泌かく乱物質、

なぜみかんは腐りやすいのか?

無農薬みかんはとても腐りやすいんです。なぜかとういうと、防腐剤を使っていないからです。
みかんが腐る原因は、主に「緑カビ」。これはよく見かける緑っぽいカビです。
これを防止するために、一般的には農薬を散布します。

緑カビを主にした効果的農薬防除法として、県などが推奨している農薬は、ベノミルとイミノクタジン酢酸塩の混合散布です。

無散布のみかんは、17〜45%が腐敗でものすごく腐りやすいんです。

両剤散布のみかんは佐賀県で、腐敗防止効果77.8〜100%  
一般的なみかんは、農薬のおかげで腐りにくいんです。 

ベノミルの毒性について(カリフォルニア州環境保護庁より)

ラットには発がんを起こさないが、マウスには肝臓ガンを起こす。(代謝産物のMBC(カルベンダジム)も同様)
代謝産物のMBCには遺伝毒性がある。
生殖に対して           オスの精巣の機能に悪影響。
催奇形性             ラット、ウサギ、マウスに奇形を生じる。
生涯発ガン率           2.8×10-3mg/kg-day)〜4.3×10-3mg/kg-day
食事からの曝露量   最も多く曝露(摂取)している上位5%の人で、1日当り体重1kg当たり、11μg39μg(体重50kgの人なら、1日当たり550μg(0.55mg)1950μg(1.95mg)1才以下の乳児が最もリスクが高い。

ベノミルの歴史 ウィキペディアより
デュポン社が開発
1971               日本で登録
2002               デュポン社が製造を打ち切る
現在                  日本では住友化学で、製造が続く
 
食品安全委員会での再評価は始まっていません。
ウィキペディア英語版によると…デュポン社は、ベノミルが効きにくくなった事と、訴訟費用のために、製造を打ち切ったと書いてあります。
 
ヨーロッパ共同体の評価
ベノミルが分解して生じるMBC(カルベンダジム)の評価が終わるまで、ベノミルについては決定できないとも書いてあります。

意見
ヨーロッパ共同体もアメリカもやめたベノミル。日本政府はいつ、安全評価を始めるのか?

腐らない、腐りにくいみかんには理由がある!!
腐ることが自然なんです。腐敗防止用の農薬を使っていない農家は、何割も(17%〜45)の腐るコストを負担しているのです。
それにしても、メチダチオンで見られたことが、ベノミルでも起きています。両農薬とも、アメリカ、ヨーロッパ共同体で不登録ですが、日本ではメチダチオンは全農が、ベノミルは住友が製造を続けています。(伊澤)



 


名古屋生活クラブ

  〒452-0802 名古屋市西区比良2-120 フリーダイアル:0120-72-0251
TEL:052-501-0251 FAX:052-503-0967 e-mail: nsc@athena.ocn.ne.jp >>会社概要はコチラ