添加物について知ろう

腸内細菌叢の変化がアレルギーなどに関係している

Allergy associations with the adult fecal microbiota: Analysis of the American Gut Project
成人の便中微生物叢の(貧しさ)がアレルギーに関係している。アメリカ腸内細菌プロジェクトの分析から
Xing Hua 国立衛生研究所 アメリカ
E Bio Medicine 3(2016)172-179

要旨
腸内細菌叢の変化がアレルギーなどに関係しているかもしれない。
アメリカ腸内細菌プロジェクトの、便中、16S rRNA(微生物の種類が分かる)のデータを使った。便中微生物の豊富さ(種類)と割合をアレルギー(ピーナッツ、ナッツ、貝、薬、ハチ、喘息、花粉、湿疹)を持っている人と持っていない人で比べた。
微生物の種数で3分割し(多い人、中間、少ない人)、豊富な人に対して少ない人がどのくらいの割合でアレルギーを持っているかを計算した。

結果
アレルギーを持っている割合は(自己申告)81.5%、
ピーナッツ2.5%、花粉症40.5%
便中微生物の種類はアレルギーを持っている人全体では、かなり少なかった。(P=10-9
微生物の種数で3分割して比べると、多い人に比べ少ない人は

花粉症   1.7倍
薬     1.8倍         
ピーナッツ 7.8倍
多い人に比べ少ない人がこんなに高い割合でアレルギーを持っている。


そして、これらのアレルギーを持つ人たちは微生物の割合も異なっていた。
(ちがう種類になっている。7〜9種類異なっている。)
伊澤
 

世代を越して、食事によって腸内細菌が絶滅しつつある。

Diet-induced extinctions in the gut microbiota compound over generations
世代を越して、食事によって腸内細菌が絶滅しつつある。
 
Sonnenburg.ED. スタンフォード大学 アメリカ
Nature 2016 Jan 14,529
 
腸には、何兆個もの微生物が住み着き、免疫、代謝など人に影響を及ぼしている。伝統的な生活(狩猟採取民族)をしている人達に比べて、現代的な生活をしている人達の腸内細菌の多様性が減少していること(腸内細菌の種類が少ないこと)は、何が原因でこの変化をもたらしているかの疑問を投げかけている。
Microbiota-accessible carbohydrates(MAC)とは、人が消化できずに微生物のエサになる炭水化物で食物繊維として含まれている物で、腸内の微生物叢を形作るのに重要ですが、現代の高脂肪、単一な炭水化物、低食物繊維の食事ではかなり減少しています。
ヒト、腸内微生物を持ったマウスにこの低MAC食を与えた時、このマウスの腸内細菌は一世代では元に戻りうる変化に留まります。
しかし、数世代経つと、この低MAC食は腸内細菌の多様性が連続的に進行し、MAC食を導入しても元に戻らなくなります。元の多様性に戻すには、失われた種類の微生物の投与と、MAC食が必要になります。
伊澤

親の食事中の脂肪が子供の腸内細菌叢を変え、免疫も変える。

Parental dietary fat intake alter offspring microbiome and immunity
親の食事中の脂肪が子供の腸内細菌叢を変え、免疫も変える。
Ian A.Myles 国立衛生研究所 アメリカ
Journal Immunol 2013:191:3200-3209

ヒトで炎症に関わる病気が現代で増えているメカニズムにはまだ不明なところがある。

衛生仮説では、微生物感染の減少がこの免疫異常の原因の一つとして提唱されている。しかしながら、食事に含まれる脂肪が免疫に影響する。部分的にだが、微生物への影響を通じて、先の論文で、高脂肪食が直接的に腸内細菌叢に影響し、炎症を生じさせる。そして、子供にもいくらかの影響があった。
親の妊娠中、授乳中の食事の脂肪が子供の免疫に影響するという仮説を検証する。

低脂肪食
    親 → 妊娠 → 出産 → 哺乳    子供 低脂肪食


高脂肪食
    親 → 妊娠 → 出産 → 哺乳    子供 低脂肪食


△了匐|は肥満でも糖尿病でもなかったが、感染、自己免疫アレルギー感作で結果が良くなかった。具体的には

大腸菌を感染させた時に、生存率が低い→ 感染
自己免疫疾患モデル(実験的自己免疫性脳脊髄炎)で生存率が低い→ 自己免疫
ピーナッツ・タンパクによるアナフィラキシーショックによる体温低下が大きい→アレルギー

これらの悪影響は子供の腸内細菌叢の変化に関連している。これらの結果は親の脂肪摂取が子供の免疫にインパクトを与える。いわば脂肪の遺産ともいうべき物を残している。そして、それは腸内細菌叢が受け継がれることで起きているかもしれない。また、,鉢△了匐,離優坤澆鯑欝錣気擦疹豺隋▲優坤澆魯侫鵑鮨べる性質があるため、腸内細菌叢が同じになるからなのか、,鉢△琉磴いなくなります。
ここで高脂肪食といっている食事は、一般的な洋風の食事で低脂肪食と比べると、

       高脂肪食        低脂肪食
タンパク   20%          20%   
炭水化物   40%          70%   
脂肪     40%          10%   

脂肪の内訳
飽和脂肪   40%(パーム油)    10%
多価不飽和  21%          72%
一価不飽和  39%          18%

となっており、飽和脂肪酸(パーム油)の割合が高い。

解説
脂肪をたくさん摂ると、肥ることで悪影響がでることは事実ですが、太らなくても、脂肪の種類によっては、影響が違うことを示している論文です。日本人には痩せているヒトでも糖尿病になる人が多いこともあり、太っていることの他に、脂肪、炭水化物の種類の違いが影響しています。

伊澤

カラギーナンで糖尿病になる?

Exposure to Common Food Additive Carrageenan Alone Leads to Fasting Hyperglycemia and in Combination with High Fat Diet Exacerbates Glucose Intolerance and Hyperlipidemia without Effect on Weight.
よく使われている食品添加物カラギーナン単独で空腹時血糖が上昇し、高脂肪食とカラギーナンの組み合わせで耐糖性と高脂血症が体重増加なしで悪化する、
 Joanne K.Tobacman イリノイ大学 アメリカ
 Journal of Diabetes Research Volume 2015

方法 C57BL/6Jマウスを一年間
    .灰鵐肇蹇璽
   ◆.ラギーナン
    高脂肪食
   ぁ.ラギーナン+高脂肪食
 【カラギーナンの投与量は平均的なアメリカ人の摂取量1日当たり0.25g
  ⇒4.2μg/g体重/日の半分の2μg/g体重/日の投与(マウス)】

結果 
.ラギーナンは投与6日後に耐糖性が低下し23週後には空腹時血糖値が上昇。
カラギーナンと高脂肪食の組合せでは↓,侶覯未より早く現れ、高脂肪食が悪化、カラギーナン単独,任和僚鼎増加しない。

結論
現代の食事に含まれているカラギーナンは糖尿病につながっているかもしれない。


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