タンパク加水分解物等について知ろう

アトピーのプロバイオティク予防の4年間の追跡調査

論文で紹介します。

Probiotics and prevention of atopic disease: 4-year follow-up of radomised placebo-controlled trial
アトピーのプロバイオテックと予防、4年間の追跡調査

Isolauri E. フィンランド トゥルク大学小児科学部
Lancet 2003 May 1869-71


Lactobacillus rhamnosus(乳酸杆菌の一種)を周産期(妊娠22週〜生後28日)の投与は産まれて2年間のアトピー性湿疹を減らす。


そこで、更に産後4年間を調べた。

乳酸菌を投与された子供 53人 14人 アトピー性湿疹に
プラセボ投与(偽薬)子供 54人 25人 アトピー性湿疹に

乳酸菌(Lactobacillus rhamnosus)の投与がアトピー性湿疹に対する予防効果が幼児期中ある。

(2006/09/04 掲載)

アトピーとアレルギーのリスクを、子供の時期の抗生物質使用が増加させるか?

論文で紹介します。

Does the use of antibiotics in early childhood increase the risk of asthma and allergic disease?
アトピーとアレルギーのリスクを、子供の時期(それも特に初期の)抗生物質使用が増加させるか?
アントワープ大学 疫学部 Van Bever
Clin Exp Allergy 2000 1547-53

背景

アトピーとアレルギーの増加を説明するメカニズムは、西洋化のライフスタイルか保健仮説(hygiene hypothesis)です。

子供の初期の感染は、アトピー、アレルギーの進行へ予防的であると考えられています。又、抗生物質の使用がアトピー、アレルギーのリスクを上げるかもしれません。

目的

生後1年間の抗生物質の使用と、その後のアトピー、アレルギーとの関係をさぐる。

方法

7才と8才の子供の皮膚試験のデーターと、質問用紙を集めた。

結果

生後1年間での抗生物質使用 アトピーを1.7倍
両親のどちらかが枯草熱(花粉症) アトピーを2-3倍
皮膚試験陽性 アトピーと関係なし
両親のどちらかが枯草熱で抗生物質使用 アトピー 2-3倍

結論

子供のごく初期の抗生物質使用は、アトピーになりやすい子供に対して、アトピー、アレルギーを進行させるリスクと関係している。

(2012/06/08 掲載)

食品安全情報【一覧】

市販および自家製漬物のちがい

市販および自家製漬物における遊離アミノ酸の種類と量のちがい
塚田 三香子 小西 昌子 聖霊女子短大


目的

市販の漬物は漬け込む期間や製法が自家製の場合とは異なり、乳酸菌などの発酵による家庭を経ていない場合も多い。市販の漬物ではこの発酵による旨味成分を補うためにL-グルタミン酸ナトリウムなどの添加物を加えているが、食品表示のみでは添加されているアミノ酸の種類と量は不明である。今回、市販及び自家製の様々な漬物を材料として遊離アミノ酸の同定と定量を行うことにより、市販品に添加されるアミノ酸を推定し、自家製の漬物に現れる遊離アミノ酸について特徴づけることを目的とした。


方法

秋田市内の大規模小売店から購入した糠漬け7種と自家製漬物(糠漬け4種、糠漬け以外9種)から、エタノールによって遊離アミノ酸を抽出し、液体クロマトグラフ法を用いて39種類のアミノ酸とアミノ酸関連物質の同定と定量を行った。


結果

市販の漬物には全体で39種類中26種、自家製では全体で34種のアミノ酸と関連物質が検出された。セリン、グルタミン、グリシン、アラニン、α-アミノ酪酸、バリン、γ-アミノ酪酸、は全ての漬物に検出された。漬物1g中に含まれる平均値で比較した場合、市販品ではグルタミン酸、γ-アミノ酪酸、グルタミン、グリシン、アンモニアの順に、自家製品では-アミノ酪酸、アラニン、アンモニア、グルタミン、セリンの順に多かった。市販品では自家製品に比較し、グルタミン酸は18倍、グリシンは7倍多く含まれており、この2種が添加される場合が多いと推定された。グルタミン酸添加量は漬物1g中に約1.1mgと推定された。
 

(2012/06/25 掲載)

グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウムの影響

論文で紹介します。


(1)生まれたばかりのはたねずみに投与すると、成長して糖尿病になる。

Nippon Juigaku Zasshi 1989 Aug, 51(4) 669-75
 

(2)生まれて1日のチャイニーズハムスターにグルタミン酸ナトリウムを投与すると、視床下部弓状核部の神経が死ぬ。又、グルタミン酸ナトリウムを注射すると、成長して糖尿病になる。

Experientia 1980 Feb 15, 36(2)232-4
 

(3)グルタミン酸ナトリウム(4.0mg/g)アスパラギン酸ナトリウム(0.5mg/g)の腹腔内注射を大人のねずみにした。視床下部の弓状核の神経が障害を受け、記憶の保持に影響した。

ソウル大学
Toxicol Lett 2000 May 19:115(2) 117-25
 

(4)生まれたばかりのウィスターラットにグルタミン酸ナトリウム(4mg/g)を投与すると、視床下部の弓状核の神経細胞と胃周囲器官の感覚神経の一部を傷害した。

食物摂取 → GLP-1ホルモン → 中枢神経に作用して飲食を抑制

食物摂取に応じて作られるGLP-1ホルモンは、飲食を抑制する、グルタミン酸ナトリウムを生まれたばかりのラットに投与すると、この部分の神経細胞を殺してしまう。その結果、そのラットは、GLP-1に反応しなくなってしまう。

Mads Tang-Christensen コペンハーゲン大学 デンマーク
Diabetes 47:530-537 1998
 

(5)生まれたばかりのマウスがグルタミン酸ナトリウムによる神経障害に対して最も感受性が高いのであって、年をとったり、他の動物では、その様な障害は少ない。

チャイニーズレストラン シンドロームと、グルタミン酸ナトリウムの関係は、証明できなかった。しかし、アメリカのFDAは、グルタミン酸ナトリウムに感受性の高い人々がいる可能性を除外しなかった。

Ronald Walker サレー大学 イギリス
American Society for Nutritional Science 200


解説

食品添加物としておなじみの「アミノ酸」のアミノ酸、 その主成分のグルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム グルタミン酸ナトリウムの毒性は、事実上、ないと現在、許容量など設定されていません。(※5の論文)

しかし、グルタミン酸は、神経伝達物質として脳など神経でも重要な役割をはたしており、グルタミン酸を投与すると、ねずみ、ラットなどでは、神経が異常興奮することによる神経細胞死がよく知られています。又、これと関連して、ホルモンなど内分泌系の異常による糖尿病の発症(※1、※2の論文)が起こったり、食欲の抑制が起きなくなったり(※4の論文)します。

WHOなど国際機関は、その様な毒性はねずみ、ラットなどげっ歯類に当てはまり、ヒトには当てはまらない、という立場です。

(2012/06/22 掲載)



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