食品の効果について知ろう

植物由来化学物質のガン予防における、潜在的な相乗作用

論文で紹介します

Potential synergy of phytochemicals in cancer prevention mechanism of action
植物由来化学物質のガン予防における、潜在的な相乗作用
Rui Hai Liu コーネル大学 アメリカ
The Journal of Nutrition


食事から摂っている抗酸化物質が慢性病のリスクを下げる、という仮説が多くの疫学研究で支持されている。フルーツ、野菜、穀物などが、特に、ガンや心臓血管病などの慢性病のリスクを下げていることが示されています。それゆえ、多くの科学者は、それらの成分を見つけようとしてきました。

ここで、重大な疑問があります。それは、精製された植物由来の化学物質が単独で、同じ様な健康上の効果を持つか、ということです。

現在、広く信じられているのは、その様なサプリメント単独では、その様な効果をもっていない、ということです。

緑黄色野菜とフルーツの消費量とガンのリスクに反比例の関係(消費量が増えれば、リスクが下がる)を示しています。

それらの中には、β−カロテンが多く含まれているので、そのガン予防効果が集中的に調べられました。しかし、サプリメントとしてのβ−カロテンのガン予防効果には、数件の臨床研究の結果、疑問が出されました。

1つの研究では、非メラノーマ皮膚ガンは、β−カロテンで変わりませんでした。

他の研究では、喫煙者の肺ガンリスクは、β−カロテンで下がるどころか、統計的に有意に増加し、死亡率全体も上がりました。

また、心臓血管病の高いリスクの患者に、400ユニットのビタミンEを4、5年に渡って投与した実験でも、違いが見られませんでした。

さらに、ケンブリッジ心臓、抗酸化物質研究でも、400、800ユニットのαトコフェロール(ビタミンE)では、心筋梗塞は減ったものの、心臓血管系の病気での死亡率は、統計的に有意ではないものの、増加しました。

ビタミンCのサプリメントも同様に、ガンや心臓血管病を下げませんでした。1gの皮つきのリンゴの植物由来化学物質の抗酸化力は、ビタミンC83.3μモルに相当します。(100gのリンゴ(皮つき)なら → ビタミンC1.5gに相当)

100gの皮つきのリンゴ中にあるビタミンC量は、0.0057gなので、リンゴの抗酸化力の内ビタミンCは、0.4%以下にすぎない。

この様に多くの抗酸化力は、ビタミンCに由来せず、他の植物由来化学物質によっている。

リンゴの抽出物は、その他にもガン細胞の増殖を抑制します。

皮つきのリンゴだと、43%、一方、皮なしだと29%に下がります。

オレンジ、リンゴ、グレープ、ブルーベリーの組み合わせで食べると、相乗的な抗酸抗酸化力を持ちます。それは、単独での効果の5倍弱の効果にまで高まります。

テンプルとグラッドビンは、200以上の研究からガンのリスクと野菜、果物の関係をまとめました。

彼らの結論は、ガンの予防は、多くの種類のフルーツと野菜を摂っている人で最もよく、1つの種類の野菜や果物ばかり摂っている人は、特定のガンが増える傾向がありました。

栄養と健康をよくするためには、消費者は、サプリメントではなく、抗酸化物質を多く含む食事をすべきです。さらに重要なことは、幅広い食材を摂ることは、いろいろな植物由来化学物質を摂ることになり、その毒性につながるまで摂取することにならないからです。(植物由来化学物質は摂りすぎると毒性を持つ)果物や野菜を多く含む食事の利点は、いろいろな種類の植物由来化学物質がミックスされている、ところにあります。このことが、単独のサプリメントでは、効果がないことの説明の一部になります。

何千という植物由来化学物質があります。分子量、極性、溶解性などが異なっているので、生体内での利用と分布に差が出ます。

この様なバランスのとれた、自然の組み合わせな植物由来化学物質が果物や野菜に含まれており、けっして錠剤などサプリメントでは、まねができないのです。

サプリメントは、生化学、化学分析、試験管内での培養細胞、動物実験などで発展してきましたが、ヒトでの研究からではないのです。

果物や野菜にある低いレベルの植物由来化学物質の健康上の利点は、これらの物質が高量で、精製されて、サプリメントになった時、安全で効果があるとは限りません。一般的に言えば、高レベルになれば、毒性のリスクも上がるのです。

毒性学の一番大事な原則は、どんな物質でも量が増えれば毒になるということでサプリメントも例外ではありません。


補足

植物由来化学物質(phytochemicals)とは、植物が作り出している化学物質で
 

・カロテノイド …… β−カロテン
・フェノリック酸 ……
・フラボノイド …… ケルセチン(玉ねぎ)
・フラバノール …… カテキン(茶)
・アントシアニジン ……
・イソフラボン …… ゲニステイン(大豆)
・タンニン …… タンニン(茶)
・有機イオウ化合物 …… イソチオシアネート

などがあります。


解説

エッセンシャルオイルの毒性を調べたところ、

.┘奪札鵐轡礇襯イル中に含まれる、ユーゲノール、エストラゴール、サフロールなどの成分は、発ガン性を持っているという実験結果があり、ドイツ政府は、フェンネル茶の危険性を、アメリカのFDAはスターアニス茶の危険性を訴えていることがわかりました。

同様に植物由来化学物質(phytochemicals)(フラボノール、イソフラボン、カテキン、β−カロテン)なども調べてみると、それらが含まれる野菜、果物は発ガン抑制効果が大きいという論文が数多くありましたが、個々の精製された物質、例えば玉ねぎ、リンゴ、などに含まれている、ケルセチンは、DNAに一時的に結合したり、アメリカNTP(国家毒性計画)の発ガン試験でも、「いくらかの証拠」がある、と認定されています。

又、ターメリック中に含まれるクルクミンは、発ガン抑制効果が大きく、がん患者の治療にも使われている程ですが、クルクミン単体で実験すると、核DNA、ミトコンドリアDNAなどに傷害を与えます。

この様に、植物由来などの、生物に由来する化学物質の毒性を考える時、重要なことは、

それらの物質は、本来、適正な濃度であれば、いろいろな生体物質と関連して生体に有益な作用をしているか、もしくは少なくともその生体に有害な作用はしていない。

(例えば、上にあげた物質はすべて、酸化から守ってくれています。)

生体に含まれる、その全体のままで消費すれば、適正濃度を越えることなく、有益な作用を期待できる。

この論文でもふれていますが、いろいろな物質が相乗作用をして、より有益な作用が期待できる。それぞれが適正濃度を越えない様に、食品として、摂るべきであって、サプリメントとして摂るべきではない。

特定の一種類のガンを抑えたいのではなく、すべてのガン、すべての病気から体を守りたいのだから、いろいろな物質が必要!! そのためにも、いろいろな食品をまんべんなくとる必要がある。


具体例



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