共生細菌について知ろう

食物繊維|食物繊維の多様性が腸内細菌の多様性に

キーワード 食物繊維 腸内細菌 ホールフード

 

腸活、食物繊維、そういった言葉は色んなメディアでも取り上げられるようになってきました。

海外を含む様々な論文では、腸内細菌と様々な病気の関係性を証明するものが次々と発表されています。

その中で今回お伝えするのは、食物繊維の多様性と腸内細菌の多様性のお話。

多種類の食物繊維を含む食材(野菜や果物、海藻、豆、麦、ナッツなど)を摂ることが多様な腸内細菌を育むという内容です。

多様な腸内細菌を持つことが、様々な病気の予防になるということです。

 

論文ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

High-fiber,whole-food dietary intervention alters the human gut microbiome but not fecal short-chain fatty acids

 

高食物繊維のホールフード(素材そのもの)は、ヒト腸内細菌を変える(短鎖脂肪酸は変わらない)

 

mSystems.2021 Mar 16.6(2)

カリフォルニア大学 アメリカ

 

始めに

 ここ100年で加工食品の摂取が増え、食物繊維の摂取量は大幅に減少した。

近代化以前や現代でも未開の社会では、食物繊維の摂取量は1日当たり60g120gになる。一方、アメリカ国内では推奨量(男性38g/日、女性25g/日)の約半分の摂取になっている。

 様々な疾患につながっており、慢性的な低食物繊維の摂取は2型糖尿病、心臓病、大腸ガンなどに関係している。

 食物繊維は、いろいろな多糖類の混合で、小腸で分解されず大腸にまで到達する。そこで腸内細菌に分解される。ヒトは、炭水化物は分解する酵素を17種類しか持っていないのに、腸内細菌は何千種もの酵素を持っているので食物繊維を分解できる。

 大腸で特殊な腸内細菌が食物繊維を分解して生じるのが、短鎖脂肪酸(SCFA)で酢酸、プロピオン酸、酪酸からなる。これらの短鎖脂肪酸は吸収され、エネルギー源になり免疫を刺激する(ウィルス防衛、病原菌抑制)。

 今までの食物繊維の介入実験では、特定の食物繊維(サイリウム、イヌリン、小麦胚芽、難消化性じゃがいもデンプンなど)の影響を調べてみました。しかし、これらの介入実験は、参加者の腸内細菌の種類によって多かれ少なかれ影響を受けることになります。

例えば、難消化性コーンスターチは12024g 2週間摂取する実験では、腸内細菌にも短鎖脂肪酸にも、有意な影響は見つけられませんでした。

また、American Gut Project研究では、1週間で30種以上の野菜を食べる人は、より多様な腸内細菌を持っていることをつきとめました。

 

このように、ホールフード(素材そのもの)から多様な食物繊維を摂取することがより多様な腸内細菌を持つことになります。

1つの食物繊維のサプリメントのような取り方より、いろいろな食品の組み合わせで食物繊維を取ることのほうが、その他の微量栄養素やビタミンの摂取にもつながります。

 

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