添加物について知ろう

食品に添加されるトレハロースで、病原性が高まる

Dietary trehalose enhances virulence of epidemic Clostridium difficile

Nature 553, 291–294 (18 January 2018)

 

ベイラー医科大学での研究です。

クロストリジウム ディフィシルは、腸内で異常増殖すると、大腸炎を起こす細菌です。普段は、他の腸内細菌に抑えられていますが、抗生物質に耐性が有るので、抗生物質を使って他の腸内細菌が減ったときに、大腸炎を起こす事が知られています。この研究では、クロストリジウム ディフィシルの中でも特に毒性が強く、流行性の腸炎を起こすタイプが、普段食べる食品に使われているぐらいの量のトレハロースによって増えている可能性がある事を示しています。

 

RT027とRT078が、毒性の強いタイプ。

真ん中:glucose(ぶどう糖)では、どのタイプも増殖できる

右:treharose(トレハロース)ではOther(毒性の弱いタイプ)は増殖できない

 

解説

トレハロース10mMというのは、約3.7%です。天然物では、キノコに多く含まれていますが、シメジに1%ぐらい含まれていても、腸に届く頃には薄まってしまうので、この実験の濃度よりずっと低くなります。しかし、例えば弁当の中のご飯に3%、卵焼きに3%、肉じゃがに5%、からあげに2%という感じで入っていたらどうでしょうか?毒性の強いタイプだけが増殖して、弱いタイプは増殖できないという状態になってしまう事が容易に想像できます。この弁当の濃度は、適当に書いたわけではなく、トレハロースの製造メーカーである林原のHPのレシピに載っている使用量です。この様な食事を1回しただけで腸炎を起こすわけではありませんが、続けているとだんだん毒性の強いタイプが増え、流行性の大腸炎を増加させている可能性が見えてきました。

 

トレハロース自体は、昔から食べてきたもので、毒性は低いと思いますが、通常では有り得ないほど大量に食べるという事は、思わぬリスクを招く事があります。

 

 

用語解説

クロストリジウム ディフィシル

・多くの人が持っている腸内細菌。抗生物質があまり効かない。

・普段はおとなしくしているが、抗生物質を使って他の腸内が減ったときに、腸炎を起こす。

・一部に毒性の強いタイプがある。

・除菌する事が困難

・アメリカ合衆国では、毎年、約40-50万人のクロストリジウム-ディフィシル感染症の患者が発生していると推計され、毎年、クロストリジウム-ディフィシル感染症により、約15,000-20,000人の患者が死亡していると推計されている(横浜市衛生研究所)。

 

トレハロース(甘味料)

・エビ、昆虫、キノコなどに含まれる糖で、乾燥や凍結から生物を守る性質を持っている

・食品に使われる場合、でんぷん老化抑制(ごはん、餅が固くなりにくい)、保水性(乾燥しにくい)、タンパク質変性抑制・凝固抑制・気泡安定性、脂質変敗抑制、加熱・加工時の風味改善、冷凍時の組織保護、低甘味性、フルーツ野菜の褐変・変形抑制、結晶性、ガラス化能、矯見味・矯臭作用がある。

・菓子、パン、飲料、弁当、おにぎり、麺類、調味料、加工食品など多くの食品に使用される。

・天然にも存在し、海外を含めて安全な物質として摂取許容量を設定していない(大量に使用できる)。

・料理に使用する場合2〜10%、お菓子の場合砂糖の10%〜100%をトレハロースと置き換えて使用する。

・1990年代に岡山県の林原が、大量生産法を確立し、価格が下がったのをきっかけに、大量に使われるようになった。

 

 

この件について、メーカーがコメントを出していますが、この論文を読んでいないとしか思えない内容です。

 

製造メーカー林原の見解 リンク

このたび、雑誌Natureにトレハロースの安全性を疑うかのような内容の論文が掲載されました。以下、弊社が製造販売しておりますトレハ®(トレハロース)の安全性に関する弊社の見解についてご報告申し上げます。

 

1.販売実績からの安全性

弊社がトレハ®を1995年に国内上市して以来、世界で大変多くのお客様に長年御愛顧頂いておりますが、これまで弊社に対して安全面での問題が国内外で提起されたことはございません。 従いまして、トレハロースの流通と強毒菌流行との間に関連性は認められないと考えております。

 

2. 食経験からの安全性

トレハロースは様々な天然素材に含まれている糖質であり、【例えば常食用きのこ類や食品用酵母には乾燥重量あたり数%〜十数%程度含有していることが知られている(Journal of General Microbiology (1976), 93, 309-320や他資料)】長年世界中で食経験のある糖質です。

 

3.公的及び外部機関での評価

弊社はトレハ®について各種安全性試験を実施しており、その安全性が評価されて米国FDAよりGRAS、欧州EFSAにてNOVEL FOODSを取得しております。また、「FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)」において、1日摂取許容量を特定しない高い安全性評価を頂いております。さらに海外の大学では経口投与臨床試験を実施して、副作用が認められなかったことも報告されています(Aging (2016)8, 1167–1183)。

 

弊社は今後も安全で高品質の製品の供給に努めてまいります。



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