精製油、油脂・脂肪酸について知ろう

粉ミルクについて 1

粉ミルクには、パーム油が多く含まれているので、粉ミルクだけで育っている赤ちゃんは、発がん性物質(3-MCPD、グリシドール)の摂取量が許容量を超えてしまっている。という件に対して、質問を受けました。

 

植物油脂及び食品中の加工汚染物質 −パーム油には発がん性物質が多く含まれている−

乳児用調製食品のみを摂取している赤ん坊のGEへのばく露量は、リスクが低いと考えられるばく露量の10倍にまで達するため、特に懸念される

「乳児用調整食品」とは、粉ミルクの事です。EUだけでなく、日本でも摂取量は非常に多くなっています

 

 

Q なぜ、粉ミルクにはパーム油が多く使われているのか

A

 粉ミルクは、牛乳がベースになっていて、人間の母乳と割合が違う成分を少し調整しているのかと思っていたら、全く違っていました。例えば、和光堂の「はいはい」の原材料は、

乳糖、調整食用油脂(パーム油、パーム核分別油、大豆白絞油)、ホエイたんぱく質消化物、全粉乳、ガラクトオリゴ糖液糖、デキストリン(でんぷん糖化物)、カゼインカルシウム、精製魚油、アラキドン酸含有油、酵母、炭酸Ca、塩化Mg、リン酸K、リン酸Na、塩化K、水酸化K、V.C、レシチン、ラクトフェリン、塩化Ca、イノシトール、タウリン、ピロリン酸鉄、V.E、シスチン、硫酸亜鉛、L-カルニチン、5'-CMP、パントテン酸Ca、ナイアシン、V.A、硫酸銅、イノシン酸Na、ウリジル酸Na、グアニル酸Na、V.B₁、5'-AMP、V.B₆、V.B₂、葉酸、カロテン、V.K、ビオチン、V.D、V.B₁₂

 

 いくつか調べてみましたが、「はいはい」が特別ではなく、他社製品も似たようなものです。乳糖は、牛乳の成分を精製して作った糖ですが、2番目に来ている調整食用油脂は、植物由来の油です。この粉ミルクも、調整食用油脂の中のトップがパーム油です。下の表の様に、牛乳と母乳とは成分が違うので、母乳に近づける為に、精製した成分を混ぜて作っています。

 

牛乳はタンパク質が高すぎるので薄める→脂質と炭水化物(糖分)が足りなくなるので精製したものを足す必要がある

 

 他にもビタミン、ミネラルの基準に合わせて調整する、という具合です。更に、各社独自に優位性を出す為に、独自に成分を調整するので、結果的にサプリメントを調合したようなものになっています。赤ちゃんが健康に育つ為に必要な成分バランスになっているのが母乳なので、ある程度仕方の無い事で、牛乳をそのまま飲ませるより良いのだとは思います。パーム油以外には特に危険そうなものを入れているわけでは有りませんが、このように精製したものを組み合わせると、知らず知らずのうちに、まだ知られていない微量成分を除いてしまっている可能性もあります。牛と人間に違いがあるとは言っても、牛乳の方がその様な未知の成分を含んでいる可能性が高いと思います。もう少し、自然のままの素材を生かして作れないものかと感じてしまいます。7割ぐらいが牛乳から取り出した成分ですが、計算すると全粉乳は全体の約10%しか使われていないと思われます。

 

 話がそれましたが、粉ミルクの脂質の量を母乳に近づける為の油として、パーム油が使われています。パーム油は、トランス脂肪酸を含まないマーガリン、ショートニングの原料として使われているように、動物性の脂に近い性質(固まる温度が近い)で、価格が非常に安いので、いろいろな食品に使用される脂です。

 

外山

 

牛乳と母乳の成分組成と表示の許可基準

 

牛乳

母乳

はいはい

表示の許可基準

エネルギー(kcal/100ml)

67

65

67

60〜70

タンパク質(g/100kcal)

4.9

1.7

2.2

1.8〜3.0

脂質(g/100kcal)

5.7

5.4

5.4

4.4〜6.0

炭水化物(g/100kcal)

7.2

11.1

10.8

9.0〜14.0

牛乳、母乳の成分:食品成分データベースを元に換算

表示許可基準:平成28年3月31日 特別用途食品の表示許可等について



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