農薬について知ろう

イチゴによく残る農薬「プロシミドン」:EUは危険性を重視して使用禁止。日本では・・・

イチゴに残る農薬はどうなのか?

■イチゴには皮がなく、表面はデコボコしています。このことから農薬が多く残っているのではないか。
そこで、実際にどれくらいの農薬が残っているか、実験が行われました。(1993年徳島県)
プロシミドンをそれぞれ3日間おきで3回、7日おきで3回散布した後の残留量のグラフです。1993年の時点では、残留許容値は3ppm。これをクリアしているのは、散布間隔7日で3回の14日経過後だけ
↓だから
適正使用基準では散布間隔について特別な規制はないが、プロシミドンでは最高使用回数の3回まで繰り返し散布する場合,少なくとも散布間隔を14日は開けることが必要と考えられる。


じゃあ、プロシミドンの残留許容値はどうなったのか。
日本では、1993年時点で3ppm、現在は10ppm
EUでは使用が禁止され、0.01ppm。EUは日本の1000分の1

※プロシミドンの毒性とは。
イチゴ、野菜などでよく残留が検出されるプロシミドン(殺菌剤)は、ホルモン作用をもっており、環境ホルモン物質に特有な毒性を持っています。

1kgの実験動物に対し、12.5mgのプロシミドンの投与により
≧衞臉器間距離減少  尿道下裂  精巣の萎縮  つ篶雲坐
1kgの実験動物に対し、2.5mのプロシミドンの投与により
〜偉腺の重さの減少  ∪坐磴僚鼎気料加などの影響がみられる。


実際、一般のイチゴを食べるとどれくらい農薬を摂取していることになるの?
東京都の残留農薬検査でイチゴから検出されたプロシミドン0.19ppmについて考えてみましょう。
イチゴ1パックが約300g。(ヘタは軽いのでここでは無視して計算していきます。)
6歳の子が、半パック食べたとしたら?(こどもはイチゴ大好きですね)
150gのイチゴに残っているプロシミドンは0.19ppm=0.19mg/kgプロシミドンは、0.19(mg/kg)×0.15(kg)=0.0285mg
6歳児だと、体重は20kgぐらいですから、0.0285mg÷20kg=0.001425mg/kg体重/日
これはだいたいEUの摂取許容量(ADI)の半分です。日本のADIだと、たったの0.04倍です。イチゴ好きな子なら、1パック全部食べてしまうこともありますよね。すると、EUのADIを超えてしまいます
小さな子がたくさん食べたら?イチゴ狩りに行ったら?EUでは影響を重く見ていますが、日本は非常に軽く見ていると思います。
参考文献
井内晃・谷 博(1993):施設イチゴにおける数種農薬の残留性.徳島農試研報,(29):37〜44
ヨーロッパ食品安全庁(FESA) プロシミドンの毒性


2015/1/22追記
上記の文章内に、ADIが記載されていませんが、日本の食品安全委員会が設定したADIは、0.035 mg/kg体重/日、EUは0.0028 mg/kg体重/日です。日本では、健康に影響のある濃度を10倍以上高く見ています。
また、イチゴ狩りに行ったら?と言うのは、特別な状況なので、ADIと比較するものでは有りませんが、EUのARfD(短時間に食べても問題が無いと考えられる量)である0.012 mg/kg体重 と比較しても、0.19ppmのプロシミドンが残留しているイチゴを150g食べると10%になります。
また、この記事を書いた段階では把握していませんでしたが、大阪府の検査で、0.87ppm(2008年)、0.69ppm(2012年)残留しているケースがあります。また、徳島県立農業試験場の残留試験では、3日おきに3回散布した1日後には、実際に7.5ppmの残留がある事や、間隔を14日に空けても3ppm程度残留している事を考えると、大阪府の検査で見つかったものより、更に高濃度に残留しているものも流通していると思います。1ppmのイチゴなら240g、3ppmのイチゴなら80g、10ppmのイチゴなら24gで、EUのARfDに達します。繰り返しになりますが、ARfDは短時間に食べた場合の許容量です。これでも、安心して食べられますか?
(外山)


キーワード:スプラサイド、EFSA、殺菌剤、内分泌かく乱物質、


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