放射線について知ろう

ラットにヨウ素131を投与する時のバルバドスチェリー(アセロラ)の防御効果

Radioprotective effect of the Barbados Cherry against radiopharmaceutical Iodine-131 in Wistar rats in vivo
ラットにヨウ素131を投与する時のバルバドスチェリー(アセロラ)の防御効果
Dusman マリンガ州立大学 ブラジル                         
BMC Complementary and Alternative Medicine 2014,14:41
 
背景
放射性同位体ヨウ素-131などの放射線やフリーラジカルによって生じるDNAの酸化的障害を抗酸化物質は減少させる。
ヨウ素-131は甲状腺の障害とガンに対する診断と治療に使われている。
この研究の目的はビタミンC、フェノール類、カロテノイド、アントシアニン、フラボノイドなどの抗酸化成分が多いアセロラジュースの放射線防御効果と細胞毒性を評価することです。
 
方法
1回の甲状腺こう進症の治療に使われる放射性ヨウ素-131に相当する量(体重100 gあたり、25マイクロキュリー=925000ベクレル)の突然変異原性に対し、体重100gあたり5mgのアセロラを投与して抑制を調べた。この実験では、ヨウ素-131、アセロラは胃管で生体に投与し、ウイスターラットの骨髄細胞を用いて評価した。
 
結果
アセロラジュースは放射性物質に対して防御した。
アセロラジュースは細胞毒性を示さなかった
 
解説
甲状腺ガン、甲状腺こう進症の治療に放射性ヨウ素-131を使う場合があります。その時の濃度100g当たり925000ベクレルと同じ濃度でラットに投与し、アセロラジュース1mlが突然変異を抑えるかどうか見た実験です。
100g当たり925000ベクレルは、体重が50Kgとしたら46250万ベクレル/50Kgの投与ということです(ヒトに対して)。ヨウ素が甲状腺に集まるため、そこで甲状腺ガンなどの細胞を殺そうというものです。ヨウ素-131はベータ線と、ガンマ線を放出します。ベータ線、ガンマ線ともに活性酸素を生成し、それが遺伝子DNAなどを切断します。多くは修復されたり、修復できなかった細胞はアポトーシス(細胞の死)が誘導されます。誤って修復された遺伝子を突然変異として検出します。ヨウ素-131のみの投与後、24時間のラットの骨髄、細胞の突然変異率(染色体異常を見ています)4.3%に対し、同時にアセロラジュースを投与した場合、1.2%にまで減少しています。
この減少率が適正かどうか、僕には判断できませんが、放射線の影響といえども抗酸化物質がある程度、役に立つことは確かなようです。(伊澤)
 
外山注釈
この論文の結果には、以下の点で少し疑問があります。
  1. 下記の図にあるアセロラのみ、ヨウ素131のみのデータは、別の論文からの引用です。同じ著者によるものですが、同時に実験したのか、別の日に実験したのかわかりませんので、実験方法に問題があった可能性が否定できません。
  2. アセロラのみを投与する事によって、突然変異率が0.3%から0.8%に上昇しています。誤差を含みますが、この量のアセロラ(体重100 gあたり、0.5%のアセロラジュース1 ml50 kgの人なら、5%のアセロラジュースを50ml飲むぐらい)には、この実験のヨウ素131の投与量の1/10の突然変異率と同等であると考えられます。これが事実であるとすると、低線量の放射線に対して、アセロラを摂取することは逆効果となってしまいます。

以上のような疑問も有りますが、アセロラの成分(おそらく抗酸化物質)が、放射線による影響をある程度軽減する事が出来るという事は、かなり信頼性が高いと考えられます。(外山)




 


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