学校給食について知ろう

学校給食から変えよう

名古屋生活クラブの考え

学校給食から変えよう


遺伝子組換え食品を考える中部の会(あいち生協、中部よつば会、自治労名古屋学校(給食)支部ほか…名古屋生活クラブが事務局)は、今、県内の学校給食を変える取りくみを始めています。

遺伝子組換えの導入に反対してきた私たちが、あえて、給食という身近なテーマで動くのは、給食からなら変えていけるのではないか、と思ったからです。

どうしたら、地域の農業を活性化できるのか、どうしたら、より安全な農業にできるのか、どうしたら、物だけの関係を、思いの関係に深めていけるのか、そういう思いが、まず、身近な、学校給食を変えたい!という思いにつながっています。

壁は高いです。行政の保守性、給食協会の業者の利権、給食費。

考えてみると、これだけ米が余っているのに、名古屋市など都市部の給食の米飯は、週に2.5回。牛乳は毎日。何という時代錯誤だろう。加工品とデザートは増える一方、栄養主義に毒された「豊かな」給食。こういう給食が、ひとつの「理想」で、肥満と生活習慣病が増えていく土台になっています。


フランスでは、学校給食、1食あたり1000円だそうです。


名古屋は211円。食に対する意識のこれだけの差に唖然とします。

(伊澤)

(2004/01/01 掲載)

名古屋市の学校給食

名古屋生活クラブの考え


名古屋市の学校給食


名古屋生活クラブが事務局をしている「遺伝子組み換え食品を考える中部の会」には、自治労名古屋学校給食支部が参加しています。これは、名古屋市の給食の調理員さん達の労働組合です。彼女らの話を聞くと現状のおかしさにびっくりすることが多いのですが、その中でも一番びっくりしたのは、学校給食に出す果物を包丁で切らせてもらえず、カット済みの果物を業者から入れているということです。果物を包丁で切って出すと「O-157などの食中毒の恐れがある」と市当局が言っているのだそうです。それでも不安なのか、消毒まで(たぶん次亜塩素酸)しているのだそうです。生鮮野菜もすべて消毒(次亜塩素酸)しています。

県内の学校給食のパンの小麦粉は20%県内産で残り80%は輸入小麦です。「地産地消を県としても進めている」と頼もしいこと言ってくれるので、「県産小麦の割合を増やしますか?」と問うと「これ(20%)以上、増やすつもりはない」「どうしてですか?」「これ以上増やすとパンがまずくなるし高くなる」とおっしゃるのです。この程度なんです。

今の学校給食を動かしているのは業者の利権と校長先生達です。その考え方は栄養重視、衛生絶対、デザート重視、という、ひと時代もふた時代も古い、飢餓の時代の考え方です。

この飽食の時代、小学生にまで成人性の糖尿病患者が出る時代に必要な考え方ではありません。

時代が止まっています。

進める人が出てこないと時代は動きません。

(2004/01/01 掲載)

学校給食担当者との話し合い・報告

調査報告です

学校給食担当者との話し合い・報告

2005年7月19日、会員6名で名古屋市役所にて給食担当と食育担当の方とお話してきました。

そこでお聞きしたことを簡単に報告します。


1 食材の残留農薬濃度

70品目(小麦粉等含む)の残留農薬検査結果はすべて「検出せず」(平成17年4月調査)

※米についてはカドミウム0.04ppm(国の基準では1.2ppm以下はOK)
※野菜はグリーンピース以外はすべて国産
※パン用小麦の配合率は国産小麦が20%、外国小麦が80%だが、日本の小麦はグルテンが少なくパンに向かないためこれ以上の配合にできない。


2 給食のご飯について

※名古屋市は週3回米飯。ちなみに川崎市は週1回。名古屋は政令指定都市の中では米飯が多いほう。
※米はビタミンB強化米(ジベンゾイルチアミン塩酸塩=ビタミンB1・ビタミンB2配合)


3 原材料

  • 標準パン:小麦粉・脱脂粉乳・ショートニング・砂糖・イースト・イーストフード・精製塩・マーガリン
  • 白玉うどん:小麦粉・でんぷん(もち種とうもろこし)・精製塩
  • ソフトスパゲティー:小麦粉・精製塩
  • ウィンナーソーセージ:豚肉・でんぷん・粗ゼラチン・水あめ・大豆たんぱく・食塩・牛肉・乳化剤・調味料・リン酸塩・香辛料・たんぱく加水分解物・くん液・酸化防止剤・発色剤
  • メロンゼリー:メロン果肉・ブドウ糖加糖液糖・ブドウ糖・砂糖・オリゴ糖・ゲル化剤・カロチン色素・酸味料・ビタミンC・香料
  • コンソメスープの素:食塩・調味料・砂糖・乳糖・食用植物油脂・たんぱく加水分解物・デキストリン・香辛料・カラメル色素・ビーフエキス
  


4 生フルーツの加工過程は(以前は冷水で3回洗うことになっていた)

→O157以降、丸のまま次亜塩素酸ナトリウムにつけて、切ってから小袋に入れる。

※ 消毒をする必要がない果物を検討中…保育園ではぶどう・さくらんぼ(熱湯消毒してから)

※ ドライシステムの調理場(現状で15校ほど)では生果物も調理OK


5 その他

* 給食についての長期的ビジョンは存在しない(5年後の展望とか)。
* 弁当もち登校について→事情があれば認める方向(各校で個々に判断)
* 食材等の情報の一部はHPで公開 * アレルギーについての対応→「卵抜き」を検討中
* 給食は一食600円くらい(人件費・光熱費・調味料含む(児童負担は230円程) 値上げはしない。
* 食器購入については各校の希望で可能な範囲で(強化磁器はスペースをとるが導入例はある)
* 給食についての要望では「おいしいもの」というリクエストが多い。


今回は、質問会であって要請会ではなかったのですが、 「学校給食について一般市民の意見をきく場を設けてほしい」とお願いしてきました。 (現状では、学校給食協会が中心となり栄養士・調理員・教員・栄養士などからなる会議が 定期的に開かれているそうです。)


〈参加者の感想〉

*思っていたよりは国産の食材を使っていると知りました。一食600円という金額に利権を感じました。加工品のトレサビリティーや値段を知りたいです。
*とても有意義な懇談会でした。次回はさらに親睦を深められ、お互いの信頼関係を築けたらと思います。
*アレルギーもなくて「どうして給食を食べたくないんですか?」という食育担当の方の素朴な疑問。「家庭に(食育を)期待できないから学校給食から変えよう(幕内先生の講演の内容)」という話なんですよね?(@@)という給食担当の方の発言。お二人とも真剣に驚いてみえたことに笑えて(?)しまいました。まずは地道にわかってもらって、知識を共有するところからはじめて・・・いつかは少しは何か実るかも?
*給食の質を上げるために給食費を値上げせざるを得ない、ということでしたが、私は、1食50円程度の値上げには賛成です。大事な体のためですから。同時に、給食費を支払わない(支払えない?)方たちへの対策を考えていだきたいと思います。
*給食の食材を大量に供給できるところが少ないとのことでした。私は1校(または1地区)をモデルに指定して、できることからはじめてはどうかと思いました。
*市の給食担当の方にいつも私たちが給食について知りたいと思っていることや、不安に思っていることを直接お聞きすることができて大変勉強になりました。なかでも、残留農薬の検査結果を知ることができたことは大きな収穫だったと思います。
*8年ほど前に、給食費が約10年ぶりに十数円値上げされました。当時の報道などから、給食費の値上げは不可能だと感じています。もっと良質な給食をたべさせたいのに・・・どうすればいいのでしょう?どうせわが子(小4)に関係ないから・・・とあきらめるのではなく、将来のためになんとかしていきたいです。

このような現状を踏まえて、これから自分たちは何をすればいいのか考えていきたいと思います。


学校給食その2

この前の学校給食の文におたよりをいろいろと頂きました。

関心高い人の多さを感じています。

先日、兵庫県の足立醸造(生しょうゆの予約注文をとっています)へ行きました。

蔵を見せてもらい、お話を聞き、商品を見せてもらいました。

その中で、これは兵庫県の学校給食用です、といわれたしょうゆがありました。

丸大豆を蔵で熟成させた本物のしょうゆです。みそも学校食用に出していて、それも丸大豆の本物で1kg420円もするそうです。

食育教育として、蔵の見学やみそ(しょうゆ?)作りもしているそうです。

安い物の代名詞みたいな「しょうゆ」の本物を給食で使っている。

びっくりしました。それで、電話で兵庫県と西宮市の担当者にお話を伺いました。

西宮市で全校、自校調理で、給食の食材の選定にPTAも入るようです。兵庫県は、地元魚を給食に取り入れ様としているそうです。

西宮市、兵庫県の両方の担当者ともに意欲にあふれていましたが、その2人がそろって「地元の住民が給食に厳しいから」といっていたのが印象に残りました。

(2006/08/01 掲載)

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