カロリーについて知ろう

SIRTIを増やす低分子物質がカロリー制限と同じことを起こす

論文で紹介します

Small molecule activators of SIRTI replicate signaling pathways triggered by calorie restriction in vivo.
SIRTI(長生きに関与している?酵素)を増やす低分子物質(ぶどうからのレスベラトロールなど)がカロリー制限と同じことを起こす
Jesse J Smith  GSK.company   イギリス
BMC System Biology 2009.3:31


カロリー制限は、老化に伴って起きるインシュリン抵抗性、糖尿病、脂質異常、神経変性病(アルツハイマーなど)、ガンなどを抑制する。

カロリー制限は、今日までに調べられたどの生き物でも寿命をのばした。それは、酵母、ショウジョウバエ、哺乳類の数種である。その寿命を伸ばすメカニズムはよくわかっているわけではないが、カロリー制限と同じ効果を持つ薬の可能性がある。

哺乳類では、SIRTI(NAD+依存性脱アセララーゼ…酵素)が、カロリー制限による寿命を伸ばす一連の反応を起こすことがわかりました。

最初に見つかったSIRTI活性化物質は、赤ワインで見つかった、ポリフェノールのレスベラトロールです。レスベラトロールは、100万分の1モル濃度で活性化し、高脂肪食を与えたマウスのメタボリック値を改善することが示された。この糖尿病マウスでは、レスベラトロールはミトコンドリア生成を増加させ、インシュリン抵抗性(インシュリンが効かない状態)を改善した。

(2012/07/12 掲載)

アメリカの子供達のスナック消費

Trends in snacking among U.S. children
アメリカの子供達のスナック消費
Carmen Piernas  ノースカロライナ大学 アメリカ
Health Affairs 29 No3 (2010) : 398-404


子供のスナック消費が増えている。1日に3個のスナックを食べている。27%以上のカロリーをスナックから取っている。

最も増加しているのは、塩味のついたスナックとキャンディーで、デザートと甘い飲み物がカロリーの多くを示している。

(2012/07/12 掲載)

炭水化物:液体と固体の違い

論文で紹介します

Liquid versus solid carbohydrate:effects on food intake and body weight
炭水化物:液体と固体の違い 食品の摂取量と体重への違う影響
DiMeglio Dp パデュー大学 アメリカ
Int J Obes Relat Metab Disord.2000 Jun;24(6):794-800


食事によって摂取するエネルギーの内、飲料が占める分が増加している。

飲料はその摂取によるエネルギーによって弱い補償作用しかもたないので、(訳注.エネルギー摂取による食欲の低下が起きにくい)飲料はエネルギーバランスをプラスに増加させる(訳注.太っていく)。


実験内容

7人の男性と8人の女性を交互に4週間ずつ(間に4週間空けて)1日に1880KJ(約450キロカロリー)ずつの炭水化物を固体はジェリービーンズで、液体はソーダで摂取する。


結果

固体で炭水化物を摂った時期のエネルギー摂取量は有意に低かった。液体で炭水化物を摂った時期にはエネルギー摂取の減少は起きなかった。結果として、体重とBMI値は液体の時期に有意に増加した。運動量と空腹感は変化しなかった。


結論

炭水化物を液体で摂るとエネルギー摂取が増加する方向に働くことをこの研究は示している。


解説

太るか太らないかはトータルのエネルギー摂取量と消費量で決まるという簡単な考えがありますが、動物(人)の体はそんなに単純ではなさそうです。

炭水化物を液体で摂ると、体はどうも反応しない様で、結果として、食べすぎ→太るという方向にいってしまう様です。トランス脂肪酸の毒性を世界で最初に明らかにしたハーバード大学のウィレット教授が「糖尿病や肥満の原因は液体から多くのカロリーを摂取する様になった食生活が原因だ」といっています。あまり体を使う労働をしなくなり、甘いジュースやお菓子、栄養価の高い肉や油を大量に食べる様になった食生活が多くの病気をもたらしています。炭水化物の中でも、その傾向が強いものとしては果糖があります。ブドウ糖は脳中枢などで血糖値としてコントロールされますが、果糖はコントロールされません。果糖はジュースなどによく入っている「ブドウ糖果糖液糖」「高果糖コーンシロップ」などに50〜80%も入っています。砂糖はブドウ糖と果糖が結合しているニ糖類です。

また現代の食生活を考える上で重要なことは、ファーストフードメーカーなどの様な企業に支配されていることです。これらの企業は当たり前ですが人の味覚を研究し、コストを下げ「売れる商品」をものすごい宣伝費をかけて販売します。その商品が売れることが第1であり、健康、安全は軽視されています。

この現代社会の中でよほど自覚的に生きないと、どうしてもファーストフードなど企業の食品を選び、太って、健康を害していくことの方が普通となってしまいます。
 

(2012/07/12 掲載)

カロリー制限とと絶食の繰り返しが脳の老化を抑える可能性がある

論文で紹介します

Caloric restriction and intermittent fasting : Two potential diets for successful brain aging
カロリー制限と次の日の絶食(食べる日と絶食の繰り返し)、この2つの方法が脳の老化を抑える可能性がある
Browen Martin 国立老化研究所 アメリカ
Ageing Res Rev .2006 August ; 5(3) 332-353


歴史上、多くの社会が食料が乏しい時期や宗教的な理由での食事制限が健康に有益であることを認識してきた。

最初の科学的な研究は1935年にマッケイが食の制限が寿命を伸ばすことを見つけました。マッケイはラットに消化できないセルロースを含むエサを与え、平均寿命および最長寿命が伸びることを観察しました。ラット以外にも、ねずみ、しょうじょうバエ、線虫、くも、魚などでも観察されています。

重要なことに、カロリー制限や次の日の絶食は、げっ歯類で糖尿病や心臓病などのリスクも減らします。さらに、ラットを一日おきにカロリー制限して2−4ヶ月育てると化学物質による海馬の神経細胞の障害を減少させました。

(ストレスを受けたときに防御するためにつくられるタンパクにヒートショックタンパク70(HSP-70)とブドウ糖調節タンパク78(GRP-78)という代表的なタンパクがあります)カロリー制限を受けたラットは自由に食べられるラットに比べて脳中にこれらHSP-70とGRP-78が増加していました。以前の研究でこれらHSP-70とGRP-78は神経細胞を酸化的傷害と興奮毒性(神経細胞が過剰に興奮して死んでしまうこと)から守っている証拠があります。

オスラットを用いた長期研究でカロリー制限は平均24時間ブドウ糖濃度を15mg/dl減少させ、インシュリン濃度は50%減少させた。

カロリー制限したラットは、自由に食べさせたラットに比べ、同じ速度でブドウ糖を利用したが、血液中のブドウ糖の効率的な利用とインシュリンに対する反応性をともに高めていると思われる。

インシュリン−ブドウ糖調節システムを老化に大きく強調する理由はインシュリンシグナル系の機能をなくした突然変異体が3つの種(線虫、しょうじょうバエ、ねずみ)で寿命が延びているからです。


解説

食事(カロリー)をたくさん摂ると、血中のブドウ糖が増加し、それに反応してインシュリンも増加し、細胞内にブドウ糖を取り込みます。インシュリンは細胞の受容体に結合し、そこから一連の反応が次々と起こります。このことをインシュリンシグナル系といいます。このインシュリンシグナル系を働かなくさせた突然変異体が3種(線虫、しょうじょうバエ、ねずみ)でいづれも寿命が延びました。このことは、食事(カロリー)をたくさん摂って、血中にブドウ糖を増加させ、インシュリンを増加させることが寿命を「ちぢめている」事を意味しています。食べることは危険性と隣り合っているのです。今の日本人は僕も含めて、ついつい食べ過ぎてしまっているようです。もう少し少なくして満足する食事に変わって行かないと、食べすぎによって起こっている病気(糖尿病、メタボ、アルツハイマー病などの脳の病気もそうみたいです)を予防することは難しいでしょう。

今の栄養学は、不足…カルシウムが足りない…葉酸が足りない…などなど不足のことばかり取り上げていますが、それにもまして必要なのは「食べすぎ」の弊害ではないでしょうか。おかずを減らして、少ない量で満足する食事を各家庭で工夫してください。

量より質です。

(2012/07/12 掲載)

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