農薬について知ろう

薄められたデータ これを根拠に安全だと言える? ベノミル

分析農薬数が少ないと検出率が低くでるというからくり

 

下の表は厚生労働省が各自治体や検疫所から集めてまとめた、国産農産物の残留農薬の検出率と基準値違反の割合です。

 

年度 検査数 農薬の検出数 農薬の検出率 基準値違反の数 基準値違反の割合
H23 1,123,811 3,230 0.29% 31 0.003%

 

『本集計結果から、基準値超過の割合はいずれも低く、我が国で流通している食品における農薬等の残留レベルは十分に低いものと考えられました。』

厚生労働省はこうまとめていますが、検出率がたったの0.29%とあるけれど、これって本当!?

 

次の資料を見て下さい。

国別の、対面積あたりの農薬の使用量です。この時点で日本は韓国に次いで2位です。

 

 

 

次に農薬の検査数と検出率を比較してみました。

検査した農薬の種類 検体数 検出数 検出率
ドイツ(2005) 641 13,951 8,886 63.7%

東京都(2014)

145 309 108 35%

厚生労働省(2011)

いろいろ* 1,123,811 3,230 0.29%

*各検査機関で検査数がバラバラのデータなので集計不可

 

ドイツは、分析農薬数600以上、検出率63.7%です。東京都の検査でも35%の検出率です。一方で厚生労働省は検出率0.29%と言っています。
日本は面積あたりの農薬使用量はドイツの4倍以上なのに、検出率0,29%というのはどうなんでしょうか?


一般に、分析する農薬の数が増えると検出率は上がります。逆に、日本は分析する農薬の数が少なく検出率が下がります。
分析する農薬が少ない不検出のデータで薄められた検出率をもとに、厚生労働省は『我が国の農薬等の残留レベルは十分に低い』と結論付けています。

 

 

厚生労働省の言う、検出率0.29%はごまかし

検出率0.29%という数字の裏側に、検査する農薬の数が少ないと検出率が下がるカラクリがありました。厚生労働省がまとめたデータは、検査するものそれぞれで検査する農薬の数がバラバラです。検出限界も統一されていません。

それに、みかんや柑橘の検査では、ベノミルのような高い割合で検出される農薬をわずかしか検査していません。
厚生労働省がこのデータを根拠に『日本の農産物の残留レベルは十分に低い』と言うのはごまかしです。

 

今回ベノミルを調べてて知ったのは、EUやオーストラリアと、日本の対応の違いです。とても大きな差がありました。

一体この違いは何なのでしょうか。日本の農産物はまだまだ安全とは言えません。(村島)

 

高い検出率・少ない検体 ベノミル

見つからないベノミルの残留データ

前回はベノミルの毒性や各国の対応についてのお話でした。

http://1.nagoyaseikatsuclub.com/?eid=197

 

では次に、ベノミルはみかんやその他の野菜に実際に残留しているのでしょうか?

そこでベノミルの残留データを探したのですが、国内では全然見つからないのです。

 

ベノミルはみかん収穫後の輸送中や倉庫での貯蔵中、スーパー等の店頭にならんでいる時にカビ無いよう、みかんを収穫する直前に散布されます。つまり、ベノミルがみかんに残留しているから、長時間カビないのです。
(ベノミルは、みかんを含む柑橘類に対して収穫前日まで使用可能)

 

その使われ方から考えても、みかんに残留していないはずが無いのだけれども、データが見つからない。。。
必死で探して、ようやくベノミルの残留データが見つかりました。

 

高い検出率
 

年度 品目 検体数 検出数 検出率
H21 みかん 25 11 44%
H22 みかん 22 14 64%
H23 みかん

23

9 39%
H19 その他の柑橘類 7 6 86%
H23 その他の柑橘類 9 6 67%

検査した農薬:カルベンダジム、チオファネート、チオファネートメチル及びベノミル(注1)

厚生労働省 『食品中の残留農薬等検査結果』

注1) ベノミルと類縁の化合物を合わせて計算しています。

 

ベノミルが、みかんとその他の柑橘類にとても高い割合で残留しています。

みかんは外皮を剥いて検査しています、つまり果実に残留しています
(その他の柑橘類は、皮ごと検査。)

 

少ないデータ

これだけ高い割合で残留しているベノミルのデータが国内で全然見つからないことが不思議でした。

東京都の残留農薬検査ではベノミルは検査の対象にすらなっていませんでした。

 

残留農薬検査って、何のためにやるのか? 私達の安全を守るためなのでは?

だとしたら、ベノミルのような残留する可能性の高い農薬を検査しなければ意味が無いと思うのです。

例えばH23年度に検査したみかんのうちわずか23検体しかベノミルの検査をしていないのは、国民の安全を守るための残留農薬検査としては、かなりピントがずれていると思うのです。(つづく)

 

 

ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアでは使用禁止の殺菌剤 ベノミル

みかんはとても腐りやすい食べ物です。みかんが貯蔵中に腐る主な原因はカビです。そこで慣行栽培では(一般的な農薬、化学肥料を使う栽培)収穫直前に殺菌剤(防カビ剤)を散布します。だから慣行栽培のみかんは、あまりカビません。しかし、使われている殺菌剤に問題があります。

 

ベノミルとその毒性

ベノミル(商品名:ベンレート)という殺菌剤は、日本においては柑橘の他にもトマトやきゅうりなど、様々な作物に幅広く使われています。柑橘においては貯蔵中や輸送中に腐らないようにするために、収穫前日まで使用できます。

 

EPA(アメリカ環境保護庁)は、ヒトに対して発がん性がある農薬として挙げており、環境ホルモンの疑いがあります。
特にお母さんのお腹の中にいる子供が曝露した場合には、生まれたときに先天性異常が見られるなど、催奇形性の報告が数多くあります。

 

ベノミルの代謝物:カルベンダジムの問題
ベノミルはカルベンダジム(MBC)という物質を不純物として含むだけでなく、水分に出会うと容易にカルベンダジムに変化します。カルベンダジムは、1999年に失効した殺菌剤で、遺伝毒性があり、環境ホルモンの疑いがあります。また、土壌中に3カ月〜2年以上も残留する場合があります。
★ベノミルと同様に使われている農薬の中に、チオファネートメチルがあります。これの代謝物もカルベンダジム(MBC)になります。この殺菌剤も、みかんでは収穫7日前、みかん以外の柑橘には収穫前日まで使用が可能です。

 

 

EU、アメリカ、オーストラリアは危険だと判断

オーストラリアでは、政府がベノミル、チオファネートメチルとその代謝物カルベンダジムの毒性について独自の基準をもって検証し、現行の基準でのベノミル使用は支持できないとはっきりと言っています。そしてベノミル、チオファネートメチルは2004年には失効、もしくは自発的に登録を抹消しています。EU、アメリカでも使用禁止です。 また、ベノミルの毒性について検証している論文を検索しても、見つかるのは海外の論文ばかりです。

 

国外ではベノミルの使用による胎児の先天性異常や、薬害などによる訴訟が相次ぎ、デュポン社は2001年に販売を中止し登録を取り下げました。しかし、日本では住友化学が商標を譲り受け、今も国内で製造販売を続けています。

この事実について、みなさんはどう思われますか? 

 

日本ではベノミルのような先天性異常が報告されている農薬が、貯蔵、輸送中に腐敗をださないために使われています。

農薬を使う人や食べる人よりも、経済や流通を優先していることが伺えます。

 

一方で、化学合成農薬を使わない生産者さんは、みかんが腐るコストを負担しているのです。

腐るコストを負担してでも、安心して食べられるみかんを栽培してる生産者さんのみかんを食べてください!(つづく)

 

植物油脂及び食品中の加工汚染物質 −パーム油には発がん性物質が多く含まれている−

原文:Process contaminants in vegetable oils and foods 

http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/160503a

 

食品安全委員会の食品安全情報: syu04470040149

http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04470040149


 欧州食品安全機関(EFSA)は2016年5月3日、植物油類及び食品中の加工汚染物質類のリスク評価に関する報道発表資料を公表した。概要は以下のとおり。

食品安全委員会による農薬評価(グリホサート)に対する考え方

2016年7月 食品安全委員会から、「グリホサート」の農薬評価書が公表されました。日本の食品の安全を守る機関の評価というのが、この様な考え方で行われているという事が良くわかりますので、紹介します。細かい部分を読みたくない人は、途中を飛ばしても構いませんので、最後の部分について考えてみて下さい。

 

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